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担当 芥川
 

今日から身につく粋なマナー

「江戸しぐさ」という言葉は芝三光と和城伊勢が命名しました。江戸時代にあった言葉ではありません。内容は口伝えで、
あるいは、教える者がやって見せたことを教えられる方が真似をして、受け継いでいくものでした。
ゆえに文献や資料として残っているものはほとんどありません。
芝三光がお年寄りの方々から聞いたことを和城伊勢がまとめたものです。
今後は、まだ、世に出ていないものもたくさんありますので、これらを整理して改めまして皆様にお知らせしようと思います。

今回は和城伊勢の「今日から身に着く粋なマナー」をお知らせします。
江戸しぐさとは、江戸に生きたひとびとの経験・知識・知恵・行動・考え方などのことを言います。

往来しぐさ
 江戸は、面積の八割が寺社と武家で占められ、残りの土地に町人がひしめいていました。そうした状況から生まれたのが「往来しぐさ」で、
江戸ならではのものと言えます。江戸しぐさの入門としては、もっともわかりやすいと思いますが、往来しぐさは、江戸では「お初しぐさ」
「稚児しぐさ」と呼ばれ、子供のうちに当然身に付けておくべきものとされていました。

 肩引き
   狭い道で行きかうとき、ぶつからないようにすれ違う
  傘傾げ
      すれ違う相手に、傘のしずくがかからないようにすること
  すれ違いのまなざし
   行きかう人と目が合った時には、知らない者同士でも軽く会釈  
  カニ歩き 
   細い道ではぶつからないように、カニのように横歩き
  うかつあやまり
   「うっかりしておりました」とあやまるのは踏まれた人
  こぶしうかし
   人が乗ってきたときは、自主的に少しずつ席をつめるもの
  駕籠止めしぐさ
   江戸時代に駕籠を利用する時の三つの基本マナー
  せっぱつまり
   余裕のない行き詰った状況。その結果、してしまう野暮な行動
  無理押し
   前の人の背中を少しずつ押して、早く進めと無言でせかすこと
  田舎の入り・江戸の出
   われ先に入って席をさがす人。余裕をもってスマートに降りる人
  腕組み・足組み
   人前でするのは礼を欠き、しかも運びを悪くするかもしれません
  右まわり
   江戸しぐさの基本は「右まわり」
  七三歩き
   三の幅を歩き、七の幅を開けておく
  無悲鳴のしぐさ
   びっくりするようなことが起きても、「あわてず」「さわがず」「冷静に」
  韋駄天しぐさ
   わけもなく町中を突っ走ること
  横切りしぐさ
   人の前を正々堂々と横切ること
  仁王立ちのしぐさ
   ドーンと立ちはだかっているじゃまな行為の事
  とおせんぼしぐさ
   人の通行のじゃまになるようなすべての行動
    あとつつき
      他人をつつきそうにしながら、傘などを持ち歩く事
    お通りゃんせ
      外に出る時は飛び出さず、通行している人をやりすごす
  道路はお城の廊下
   公共の場は、きれいに、ルールを守り、迷惑をかけない
  ちどりもどき
   あっちへふらふら、こっちへふらふら
  カエル
   前だけでなく、後ろにも注意をはらって歩く事

江戸言葉

 挨拶や言葉づかい、まや、言ってはいけない言葉など、江戸しぐさならではの使い方がありました。
  そのすべては、相手への気遣いからうまれてきたものです。

 はじめまして
     初対面でも「はじめまして」という挨拶はダメ
   刺し言葉
     会話をぶった切る「でっ?」「だから?」「はーっ?」

 戸閉め言葉
   相手の心の戸を閉ざしてしまう「でも」「だって」「しかし」です
   江戸時代は乱暴な言葉とされていました
  ムクドリ
   突然やってきて、突然去っていくジコチュー人間
  手斧言葉(ちょうなことば)
   言葉の凶器
  人を本名で呼ばない
   名前は、その人の本質、その人の体そのもの
  子供に対する親の言葉
   子供の成長に合わせて言葉を使い分けるのは大切なこと
  はい
   「はい」は一回
  どちらへおでかけ?
   やたらに行先を聞くのはプライバシーの侵害です
  ありがとう
   「めったになく尊いこと」だから、有り難しなのです

心がまえ
  江戸しぐさとは、江戸の町衆の生活に根ざし、また、生活から生まれた、他人同士が気持ちよく暮らすための知恵です。
   親子、夫婦などの家族間はもとより、商売上のお付き合いで、あるいは職場の上司と部下などの上下間における、上に
   立つ者のあり方など、ありとあらゆるシーンで役立つ人生哲学といえます

 三つ心
   子供には、三歳までに心に十分な栄養を与えましょう
  六つしつけ
   六歳まではトレーニングのくりかえし
  九つ言葉
   九歳になったら、世辞のひとつも言える事
  十二文
   十二歳なら、きちんとした文章を書けて当然です
  十五理(ことわり)
   十五歳ともなれば、道理・本質はわきまえられます
  半畳を入れるべからず
   若造が人の話を非難したり、ちゃかしたりすること
  つきあい
   人間関係の基本は対等なつきあい
  つかの間つきあい
   見知らぬ人とのわずかな時間も気持ちよく
  銭湯つきあい
   身分も地位もぬぎすてた本当の裸のおつきあい
  お嬢さんのしないしぐさ
   江戸時代の大人の女性のたしなみいろいろ
  顔は二の次
   しぐさに応じて、顔はよくも見え、悪くもみえます
  江戸小町
   美人の条件は、「小意気」「小奇麗」「小確かり」
  目つき
   いきいきと活力にあふれた目や視線のこと
  お愛想目つき
   感謝をこめた「いらっしゃいませ」の目つき
  おあいにく目つき
   心からの「申し訳ございません」の目つき
  かげり目
   うつむいた、くらーい、どんよりとした目つき
  あと引きしぐさ
   相手にまた会いたい、もう一度、話したいと思わせる行動のこと
  八度のちぎり
   人づきあいは、慎重に慎重を重ねましょう
  けんかしぐさ
   けんかのルール「警告」「禁じ手」「仁義」
  夜明けの行灯
   カーッときても、その場はぐっとおさえて、胸にしまおう
  訪問しぐさ
   アポなし、飛び込みは時泥棒
  時泥棒
   予告もなく突然たずねたり、勝手に予定を変更したりするアポなし行為
  三脱の教え
   その人の本質を見極めましょ
  売れ残りしぐさ
   切り盛りできる嫁の見抜き方
  十年者
     初心を忘れず、後輩を育てる
  一期一会
   たった一度しかない出会いと思いましょう
  お心肥
   心をきたえて人間力をつける
  結界わきまえ
   己を知り、身の程ををわきまえましょう